給与支払報告・源泉徴収票の書き方や提出先を分かりやすく解説
給与支払報告書・源泉徴収票の提出先が分からなくて軽く混乱したので書き留めておきます。
会社設立後、はじめて支払報告をする人の参考になれば幸いです。
給与支払報告書について
給与支払報告書は、従業員の給与額などを市区町村に報告するための書類です。
例えば、従業員が新宿区、横浜市、さいたま市に住んでいたら、それぞれの市区町村に給与支払報告書を提出します。
提出期限は、1月末日(土・日・祝日の場合は翌開庁日)。
給与計算の記事でも少し触れましたが、市区町村は給与支払報告書の提出をもって住民税の計算および通知を行います。
給与支払報告書(個人別明細書)・(総括表)
給与支払報告書の様式は、「個人別明細書」と「総括表」の2種類で構成されています。
個人別明細書
個人別明細書は、支払い金額に応じて使用する色が異なります。
- 支払金額が150万円を超える役員はオレンジ色
- 支払金額が500万円を超える従業員はオレンジ色
- その他の人は緑色
市区町村に提出するのは、1・2枚目だけ。
3枚目以降の「給与所得の源泉徴収票」については後術しますが、個人別明細書と書き込む内容が同じなので複写式になっています。
書き込む内容は、従業員の氏名や住所、給与額、社会保険料など、年末調整で使った源泉徴収簿や申告書を転記するだけです。
総括表
総括表は、個人別明細書をまとめる表紙のようなものです。
1・2枚目とも市区町村に提出します。
総括表には、会社の法人番号や住所、前年度の支払期間、当該市区町村へ報告する人数などを記載します。
給与所得の源泉徴収票について
給与所得の源泉徴収票は、徴収した所得税を報告するための書類です。
前述したとおり、個人明細書と記載する内容は同じですが、住民税ではなく所得税に関する書類なので提出先が異なります。
オレンジ色(4枚複写)
- 3枚目を管轄の税務署に提出(後術する法定調書合計表に添付)
- 4枚目を従業員に交付
緑色(3枚複写)
- 3枚目を従業員に交付
提出期限は翌年1月末日(土・日・祝日の場合は翌開庁日)。
従業員にはできるだけ早く交付すると親切です。確定申告をする際に源泉徴収票が必要になります。
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
法定調書合計表に給与額や源泉徴収税額などを記載して、給与所得の源泉徴収票(オレンジ色の3枚目)を添付します。
緑色を使用した人も法定調書合計表の提出は必要です。
それから、従業員の給与以外にも「弁護士、税理士等への報酬」や「不動産の使用料」などの支払いがあった場合には、法定調書合計表への記載および支払調書の添付が必要になるかもしれません。
法定調書の提出範囲を確認のうえ、該当する場合は支払調書を作成して法定調書合計表に添付します。
提出期限は翌年1月末日(土・日・祝日の場合は翌開庁日)。