ゆうちょ銀行の法人口座は持っておいて損はない【特徴/開設手順】

ゆうちょ銀行の法人口座を実際に使ってみて分かったこと

ゆうちょ銀行の法人口座を実際に使ってみて分かったことや開設手順を書き留めておきます。

会社設立後、はじめて法人口座を開設する人の参考になれば幸いです。

ゆうちょ銀行の法人口座は持っておいて損はない

ゆうちょ銀行の法人口座を実際に利用してみて分かったことは、利便性が最高。

融資不要ならおすすめです。

メリット

  • 利用できるATMが多い
  • ネットバンキングの月額利用料がかからない
  • ネットバンキングでの振込手数料が安い
  • ネット銀行と違って実店舗があるので安心
  • 通帳が貰えるため売上の管理がしやすい
  • ATMを利用したあと郵便窓口から荷物が送れる

デメリット

  • 郵便局や出張所以外のATMでは基本的に通帳が使えない
  • 融資業務を行っていない
  • 預入限度額が1300万円
  • 社会保険料の口座振替ができない
  • ATMでの硬貨の預け入れ・引き出しに手数料がかかる

預入限度額が通常貯金と定期性貯金を合わせて1300万円でしたが、2019年4月1日からは通常貯金の限度額が1300万円、定期性貯金の限度額が1300万円、計2600万円になりました。

社会保険料の口座振替も2019年4月1日から開始されています。

2022年1月17日からATMでの硬貨の預け入れ・引き出しに手数料がかかるようになりました。

ATMの設置場所と入出金手数料

ゆうちょ銀行のATMは全国に3万1,200台(2019年9月)。

ATMサービスで有名なセブン銀行の2万5342台(2019年9月)よりも多くなっています。

主な設置場所は、郵便局のほかにファミリーマートの一部店舗、駅構内、商業施設。

ゆうちょ銀行ATMなら365日いつでも0円

引き出し、預け入れ、残高照会に手数料はかかりません。

ファミリーマートに設置されているゆうちょATMでは、24時間365日いつでも無料で使うことができます。

ただし、基本的に郵便局や出張所以外のATMでは通帳が使えません。硬貨の扱いもありません。

ゆうちょ銀行が提携しているイーネットATMイオン銀行ATM、そのほかのATMについては省略します。

ネットバンキング月額利用料と振込手数料

ゆうちょ銀行のネットバンキングの月額利用料は無料。

都市銀行や地方銀行、信用金庫の多くは、法人名義でネットバンキングを契約すると、利用しなかった月でも毎月利用料がかかります。

各金融機関のネットバンキング月額利用料と振込手数料をまとめました。法人口座を開設する際の参考にしてください。

ネットバンキング月額利用料(2019年9月)

金融機関名 サービス名 月額利用料
三菱UFJ銀行 BizSTATION 1,760円
三井住友銀行 パソコンバンクWeb21<ライト> 無料
みずほ銀行 みずほビジネスWEB 3,300円
りそな銀行 りそなビジネスダイレクト(mini) 2,200円
横浜銀行 ビジネスサポートダイレクト 2,200円
福岡銀行 ビジネスバンキングWeb 1,430円
千葉銀行 Web-EB 2,200円
静岡銀行 WEB-PCバンキングサービス 1,650円
ジャパンネット銀行 法人・個人事業主のお客さま 無料
住信SBIネット銀行 法人のお客さま 無料
楽天銀行 法人ビジネス口座 無料
GMOあおぞらネット銀行 法人・個人事業主のお客さま 無料
京都中央信用金庫 中信ビジネスWebサービス 1,100円
城南信用金庫 事業者向けインターネットバンキング 1,100円
岡崎信用金庫 おかしんビジネスダイレクト 1,100円
碧海信用金庫 へきしんビジネスインターネットバンキング 無料
ゆうちょ銀行 ゆうちょダイレクト 無料

都市銀行や地方銀行、信用金庫のほとんどが1100円~3300円の月額利用料がかかるのに対して、ゆうちょ銀行とネット銀行は月約利用料がかかりません。

ネットバンキング利用料は利用しなくても毎月かかる手数料ですし、年間にすると支払う金額が大きく違ってきます。

ネットバンキングでの振込手数料(2019年3月)

金融機関名 同一店あて 本支店あて 他行あて
3万円未満 3万円以上 3万円未満 3万円以上 3万円未満 3万円以上
三菱UFJ銀行 110円 330円 110円 330円 550円 770円
三井住友銀行 無料 無料 無料 無料 220円 440円
みずほ銀行 無料 無料 220円 440円 550円 770円
りそな銀行 無料 無料 330円 330円 660円 660円
横浜銀行 無料 無料 110円 330円 440円 660円
福岡銀行 無料 無料 55円 110円 330円 550円
千葉銀行 無料 無料 110円 330円 440円 660円
静岡銀行 無料 無料 110円 330円 440円 660円
ジャパンネット銀行 55円 55円 55円 55円 176円 275円
住信SBIネット銀行 50円 50円 50円 50円 160円 250円
楽天銀行 52円 52円 52円 52円 168円 262円
GMOあおぞらネット銀行 無料 無料 無料 無料 166円 261円
京都中央信用金庫 無料 無料 110円 220円 330円 550円
城南信用金庫 無料 無料 110円 220円 330円 550円
岡崎信用金庫 無料 無料 無料 無料 330円 550円
碧海信用金庫 無料 無料 無料 無料 330円 550円
ゆうちょ銀行 月5回まで無料(6回目以降は115円) 220円 440円

ゆうちょダイレクトの振込手数料は、数ある金融機関のなかでも良心的な料金設定になっています。

ゆうちょ銀行あては金額にかかわらず5回まで無料。
6回目以降は115円。

他行あては5万円未満220円。
5万円以上440円。

ゆうちょ銀行の法人口座を開設する手順

ゆうちょ銀行の法人口座開設にかかる審査は2週間ほど。

準備する書類が多くて大変ですが、書類さえきちんと揃えれば、設立したばかりの会社でも審査は通るはずです。

STEP1 必要な物を用意する

会社代表印と銀行印のほかに、次の書類を持って郵便局に行きます。

ご持参いただく公的書類等

以下のすべての公的書類等が必要です。また、ご提出いただいた書類は、コピー(写し)をとらせていただきます。

(1) 法人の履歴事項全部証明書(原本)※
(2) ご来店者の公的な本人確認書類(運転免許証・各種保険証等)
(3) ご来店者と法人の関係を証する書類(社員証等)
(4) 法人の印鑑証明書(原本)※
(5) (主要)株主名簿または(主要)出資者名簿
(6) 次の書類のいずれか(設立後6か月以内の法人に限る)
  • 所轄税務署あての法人設立届出書(控)
  • 所轄税務署あての青色申告承認申請書(控)
  • 主たる事務所の建物登記簿謄本(現在事項証明書)(原本)
  • または主たる事務所の賃貸借契約書(原本)

※発行日から6か月以内のものに限ります。

法人口座を開設されるお客さまへ?ゆうちょ銀行

(3)ご来店者と法人の関係を証する書類(社員証等)は、(1)履歴事項全部証明書に名前が記載されているため必要ありませんでした。

STEP2 郵便局で申し込みをする

貯金窓口で「法人口座を作りたい」ことを伝えれば申し込みがスムーズです。

とくに難しい手続きはありません。

「犯総合口座利用申込書」と「犯罪防止の書類」に記入・押印して、用意した書類と一緒に提出するだけ。分からないことは局員さんが教えてくれます。

総合口座利用申込書と犯罪防止の書類
  • 総合口座利用申込書

    会社の基本情報や預入金額を記入します。預け入れは通帳が届いてからするらしく、資本金等を持っていく必要はありません。預入金額には「0」を記入するように教えてもらいました。

  • 犯罪防止の書類

    不正な口座開設を防止するための書類です。会社の基本的な情報や口座の利用目的(事業内容で大丈夫でした)を記入します。

STEP3 通帳を受け取る

郵便局で申し込みをしたら、あとは通帳が届くのを待つだけです。

ゆうちょ銀行の法人口座は、貯金事務センターという場所で審査が行われるらしく、申し込みをした13日後にそこから通帳が届きました。

キャッシュカードは通帳が届いた2日後。

通帳もキャッシュカードも簡易書留で届きます。

ゆうちょダイレクトの申し込みについては、次の記事に記載しています。